▼ 目次

みなさん、今年はもう海に行きましたか?まぶしく光る太陽のもと、家族や友人とバーベキューを楽しんだり、砂浜に寝そべってのんびりしたり…と、北海道の短い夏を思いっきり楽しみたいですよね!

でも、実は今、そんな海がとても危険な状態にあるんです。北海道の海を少しでもきれいにしたいという思いからスタートしたのが、コープさっぽろの海の清掃活動「Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦!」

今回は、2023年6月に開催したイベントの様子や参加者のみなさんのインタビューをご紹介します!

海の清掃活動「Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦!」とは?

今、自然環境を破壊する「海洋汚染」がとても深刻な状況になっています。毎年800トンのプラスチックごみが海洋へと流出し、世界中で大きな問題になっています。2050年の海は、魚よりプラスチックごみが多くなる、ともいわれているんです。

そんな未来にならないために、まずは自分たちができることから!という思いでスタートしたのが、2021年から続いている、道内各地の海岸の清掃を行う「Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦!」。全道46ヶ所の海岸で2日間に渡り、一斉にごみ拾いを行うイベントです。

第3回目を迎えた今年も、家族や友人同士や、学校や企業の団体など、なんと総勢1万人以上の方が参加してくださいました!!

「Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦! Vol.3」開催概要

▼日時
2023年6月17日(土)、6月21日(水)10:00~11:00の1時間(受付開始9:30〜)
▼場所
全道46ヶ所の海岸
▼内容
海岸清掃活動(河川清掃1ヶ所)
▼参加
10,052人(前年8,372人 前年比120.1%)、バス132台
▼回収ゴミ袋
4,190袋(45リッター換算)

<関連リンク>
▼公式ページ
Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦!<Vol.3>
▼2022年開催時の模様はこちら
「海のクリーンアップ大作戦!」Vol.2 を開催しました!

石狩市「新港東4丁目海岸」会場の様子をご紹介!

6月17日(土)、6月21日(水)の2日間に渡って開催された「海のクリーンアップ大作戦!」。
全道46ヶ所の会場のうち、今回は6月21日(水)に「Honda」様と共同開催した石狩市「新港東4丁目海岸」会場の当日の様子をご紹介していきます!この日は日焼け&熱中症対策が必須になるほどの快晴となり、絶好の清掃日和となりました。
それでは、早速レポートスタート♪

9:30 受付開始

会場に続々と集まる参加者のみなさん。

自家用車や無料送迎バスを利用して、参加者の方が続々と会場に集まりはじめました。個人参加の方のほか、学校や会社など団体で参加される方も非常に多く、会場が活気であふれていました!

受付では、ごみ袋とごみ分別の説明書をもらいます。さらに、トドックのイラストがかわいい、リサイクル素材でつくられたオリジナル軍手をプレゼント。豊富なカラーを揃えていたので、みなさんどれにしようか悩みながら、軍手を選んでいました。サイズは大人用のほか、子ども用がありましたよ!

カラーはいろいろ!

裏も表もトドック柄でかわいい♪

10:00 開会式&海岸清掃スタート!

開会式の様子。

まずは参加者全員が集まって、開会式がはじまりました。この日集まったのは、なんと約1,500人!トングとごみ袋を持って、みなさん気合い十分です!!開会式では、当日の流れや注意点などがアナウンスされました。

開会式が終わったら、いよいよ清掃スタート!1,500人の参加者が、一斉に海岸に散らばります。ごみは石狩市のルールにならって、紙や布などの「燃やせるごみ」と、ビニールやプラスチック製品などの「燃やせないごみ」、ガラスや金属などの「燃えないごみ」の3つに分別。

ちなみに、汚れた缶やびん、ペットボトルはリサイクルできないので、缶とびんは「燃えないごみ」、ペットボトルは「燃やせないごみ」になります。これらはきれいな状態で適切に分別すれば、再び成形して新しい商品に生まれ変わる資源物。せっかくの資源物がごみになってしまう…。適切に分別したり資源回収に出したりすることの大切さを改めて実感しました。

海岸には「どうしてこんなものが?」というごみがいろいろ。家電などの大型のものから、バーベキュー後に放置されたであろう網や、缶・ペットボトルなど…。そして、砂浜をよく見ると、小さなプラスチックのかけらが埋もれている様子が見られました。これらは、波などによって砕かれたり、紫外線で分解されたりした、微細なプラスチックごみ。「マイクロプラスチック」と呼ばれ、動物が食べてしまうことで生態系に影響を与えるといわれています。

みなさん自分が持っているごみ袋は「燃やせるごみ」専用にするなど、ごみの分別が正しく行われるように工夫していました。自分が集めていない種類のごみを拾ったときには、「このごみを袋に入れさせてもらってもいいですか?」というやり取りも多く見られ、知らない人同志が協力してごみ拾いをしている様子がとても印象的でした!

11:00 イベント終了

分別して集めたごみは、会場内8ヶ所に設けられた集積場に持っていきます。ごみの分別方法は地域によって違うので、「海のクリーンアップ大作戦!」ではその地域にならって分別!集めたごみは、コープさっぽろが手配した運送業者さんに石狩市のごみ処理場へ持って行っていただき、処理されます。

みなさん、お疲れ様でした!

参加した樽川中学校の先生&生徒さんに話を聞いてみた

今回は、多くの学生さんも参加されていましたよ。
石狩市立樽川中学校のみなさん、お話し聞かせてくださーい!!

石狩市立樽川中学校
生徒会長 3年 鈴木萩也(すずき・しゅうや)さん
生徒会書記長 3年 福島美月(ふくしま・みづき)さん

鈴木さん:樽川中学校では、総合学習の授業で1年生からSDGsについて学んでいます。SDGsの知識を持った状態で今回の海岸清掃に参加できたので、「このごみがマイクロプラスチックになるのか」など、学ぶ前とは違う視点を持って、ごみ拾いができたと思います。今年度、生徒会ではSDGsの取り組みとして、全校で節水・節電の意識を高めたいと思っています。移動教室の電気を消す、水を出しっぱなしにしないなど、一人ひとりが意識を持って行動していきたいです。

福島さん:海岸清掃の活動は今回がはじめてだったので、今日がとても楽しみでした。細かい発泡スチロールのようなごみなど、どこから来たのか分からないごみもたくさんあり、ごみをポイ捨てしないことや、正しく分別することの大切さを改めて考えさせられました。このあたりの海は、学校からも家からも近いので、遊びにくることが多い場所です。一人ひとりが意識を持って、このきれいな海を守っていけたらいいなと思います。

石狩市立樽川中学校
3学年主任 吉田敦先生

吉田先生:昨年も3年生が参加させていただき、当校としては今回が2回目の参加です。樽川中学校では総合学習の授業で3ヶ年を通してSDGsを学んでいて、1年生は「SDGsを知ろう」、2年生は「SDGsの取り組みをパワーポイントでまとめよう」、そして3年生は「SDGsに実際に参加しよう」。

そこで、今回は3年生180人で海岸清掃に参加させていただきました。3ヶ年を通してSDGsについて学んでいるので、学生たちは自然とSDGsの17の目標が頭に入っているようです。
ただ、SDGsについてどんなに知識があったとしても、自分から行動にうつすのは、なかなか難しいと思います。学校で企画したり運営したりするのも難しいので、申込むだけで社会貢献活動に参加できるこのようなイベントを開催していただけたのは、とてもありがたいです。

参加した株式会社伊藤園さんに話を聞いてみた

さまざまな企業の方々も参加されていました!
その中から、第1回目から参加を続けてくださっている、株式会社伊藤園さんにお話を聞いてきましたよ!

株式会社伊藤園
北海道地区量販店課
グループリーダー 髙橋健一さん

髙橋さん:今回は、社員13名で参加させていただきました。伊藤園ではお客様の健康で豊かな生活と持続可能な社会を実現する「健康創造企業」を、ミッションとして掲げています。
飲料の中でも特にお茶を主力とする当社にとって、お客さまの健康や社会課題の解決は重要なテーマです。また、ペットボトルを扱う企業として、環境問題やリサイクルについても真剣に取り組んでいます。2030年までにリサイクル素材などを使用したペットボトルの割合を、100%にすることを目指して水平リサイクルを推進中です。

さらに、近年は「脱プラスチック」に対する関心が高まっていますが、伊藤園グループの「タリーズコーヒー」では、ストローをプラスチックから紙製のものに変更しました。
今回参加して、実際の海の現状を体感することができました。青空のもとでみんなで活動できたのも、とても気持ちがよかったです。ごみ拾いを通して、少しでも地域や社会に貢献できたのならうれしいです。

「海のクリーンアップ大作戦!」を終えて

一見きれいに見えた海岸ですが、約1時間のごみ拾いで、驚くほどたくさんのごみが集まりました。一人ひとりが拾えるごみの量は、せいぜいごみ袋1つ分と限られてしまうけれど、大人数で行うことでこれだけの量を拾うことができるのですね…!

これは、環境に対する取り組みも同じなのかもしれません。例えば、リサイクル。みんながそれぞれ意識を持って資源物を適切にリサイクルできれば、排出するCO₂を減らしたり、限りある資源の使用を減らせたりと、大きな力になります。

そして、集まったごみを見ていると、プラスチックごみも多くありました。実は、海洋プラスチックごみの70%以上が、街から河川を経由して海洋に流出した「街のごみ」。ごみを拾うことももちろん大切ですが、私たち一人ひとりが、適切に分別をして、必要以上にごみを出さないようにする意識も、とても大切なのだと感じました。

海岸清掃のあとは、会場近くのお店に新鮮な魚介がたっぷりの海鮮丼を、食べに行ってきました〜!(ちょっと贅沢しちゃったけど、ごみ拾い頑張ったからいいよね?)私たちがあたりまえのように食べている魚も、このまま海が汚れ続けると、食卓の安全性まで危ぶまれてくるかも。
今ある“あたりまえ”が、この先もずっと続いていくように、一人ひとりが意識を持って行動していきたいですね!

「海のクリーンアップ大作戦!」は今後も開催予定です!

コープさっぽろでは、来年以降も継続して「海のクリーンアップ大作戦!」を開催予定です。開催場所はその年によって異なる場合がありますが、道内各地からご参加いただけるよう、会場を追加していく予定です!
「外で体を動かしたい」「久しぶりに海に行きたいな」なんていう参加理由でも、もちろんOK。海岸清掃の楽しさに、目覚めてしまうかも!?来年も、みなさんにお会いできることを楽しみにしています!

Photo Gallery

〈関連リンク〉
▼Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦! 公式ページ
https://mybottle-eco.com/action/cleanup/
▼海のクリーンアップ大作戦 2023年 募集開始〜北海道の海洋プラスチック問題って実際どうなの?〜
https://coopcycle.sapporo.coop/media/future/future_2391/
▼「海のクリーンアップ大作戦!」Vol.2 を開催しました!
https://coopcycle.sapporo.coop/media/future/future_370/

北海道で生きることを誇りと喜びに

コープさっぽろの取り組みは、組合員さんのご利用や参加によって「北海道の暮らしを豊かにすること」につながっています。取り組みは組合員さんならどなたでも参加でき、日常を通して気軽に参加できるものもあります。コープサイクルでたくさんご紹介していきますので、ぜひその他の記事もご覧ください。

組合員への加入はこちらから

関連記事
身近な環境を知るエコ活動「Hokkaido海のクリーンアップ大作戦!」
ムービー 環境

身近な環境を知るエコ活動「Hokkaido海のクリーンアップ大作戦!」

SDGsとは?札幌や近郊のサステナブルな取り組みをチェックしてみよう!
コラム 環境

SDGsとは?札幌や近郊のサステナブルな取り組みをチェックしてみよう!

森づくりは、循環づくり。コープさっぽろの「植樹祭」を体験してみた!

森づくりは、循環づくり。コープさっぽろの「植樹祭」を体験してみた!