「Hokkaido 海のクリーンアップ大作戦」とは?
コープさっぽろでは自然環境を守るための取り組みとして、2021年から海の清掃を行う「海のクリーンアップ大作戦」を開始しました。道内各地の海岸を会場とし、多くの方にご参加いただいています。コープさっぽろがこの活動を始めた背景には、自然環境を破壊する「海洋汚染」の現状がありました。
SDGs(持続可能な開発目標)の1つに「海の豊かさを守ろう」があります。
「海中のプラスチックが、2050年には魚の量を超える」と聞くと、あなたはどう思いますか?これは2016年に世界経済フォーラムが発表した報告によるものです。報告書によると、世界のプラスチック生産量は1964年の1500万トンから、2014年の3億1100万トンへと50年で20倍以上に急増。以後の20年間でさらに倍増するとみられています。
ペットボトルは便利な素材です。軽くて丈夫。透明性があり、着色もできる。そして安価です。このような優れた特性から生産量は年々増加していますが、適切に回収・処分されなかったものが環境中に放出され、問題となっています。海を汚しているものの大半が、 こうしたプラスチックごみだと言われます。このままこの状況が続けば、海洋の環境や生態系はもちろん、私たちの生活にも大きな影響が広がっていきます。
「大それたことはできなくても、毎日の暮らしで、自分たちがすぐにできることはないか?」そのような組合員さんたちからの声がきっかけとなり、コープさっぽろでは、「マイボトルエコアクション」というプロジェクトを始めていくこととしました。
マイボトルエコアクション
マイボトルエコアクションとは?
STEP1
マイボトルエコ宣言をします
マイボトルにステッカーを貼ることで簡単に「マイボトルエコ宣言」ができます。マイボトルエコ宣言をきっかけとして、北海道の自然環境を守るために私たち一人ひとりができることを考えます。
STEP2
マイボトルの輪を広げます
マイボトルをひとりひとりが持つことで、プラスチックの利用を減らすことを提案していきます。
STEP3
ペットボトルを適切にリサイクルします
ペットボトルの分別をしっかり行い、資源としてリサイクルされる量を増やします。再びペットボトルにリサイクルできるキレイなペットボトルの回収量を増やします。
STEP4
河川や海岸等の清掃活動を行います
全道一斉の河川流域の清掃活動を行います。このほかに各地区で環境活動を行っている諸団体とも連携しながら清掃活動を行います。
参考:https://mybottle-eco.com/
2022年6月に第2回を開催しました。
2022年石狩湾新港での海のクリーンアップ大作戦の様子。
2022年6月15日(水)と6月18日(土)の2日間、全道51カ所の会場で「海のクリーンアップ大作戦2022」が同時開催されました。北海道の海をみんなでキレイにしていくことを目標としていましたが、当日は前回の約2,800人を大きく超える、8,000人以上の方が参加。多くの方に環境問題を肌で感じていただく機会となりました
開催概要
・日時:6月15日(水)、6月18日(土)10:00~11:00の1時間
・場所:全道51か所
・内容:海岸清掃活動(河川清掃1か所)
・参加:約8,372人(前年2,841人 前年比294%)、バス158台
・回収ゴミ袋:6,706袋(前年2,458袋 前年比273%)
▼会場の一覧、参加団体などはこちらをご覧ください
Hokkaido海のクリーンアップ大作戦2022 実施報告 – MYBOTTLE ECO ACTION マイボトル エコ・アクション
▼第一回目の模様はこちら
Hokkaido海のクリーンアップ大作戦!Vol.1 – MY BOTTLE ECO ACTION マイボトルエコ・アクション
第2回の当日の様子をご紹介します。
イベント当日の様子を時系列で写真とともにご紹介いたします。
開始準備
2022年石狩湾新港での海のクリーンアップ大作戦の様子。
全道で行われる海のクリーンアップ大作戦。その運営の中心は、各地に点在するコープさっぽろの職員です。事前の受付や来場者の案内など、この人たちなくしてイベントは成立しません。当日は天気にも恵まれ、予定通り開催することができました。
浜辺にはこのようなのぼりを立てます。
9:30〜受付開始
いよいよイベントがスタート。参加者の方たちがたくさんいらっしゃっています。当日の受付は、ひとりひとりにごみ袋をお渡しすることで完了!今回は特典として、リラックマとトドックがコラボしたオリジナル軍手も配布いたしました。
リサイクル素材で製作したオリジナル軍手。
続々と参加者の方が集まり、中には無料の送迎バスでお越しになる方たちもいらっしゃいます。(30名以上でお申し込みいただいた方は、現地までの送迎バスを手配いたします!学校や職場単位などでぜひご利用ください)
30名以上でお申し込みいただいた方は送迎バスを手配しています。
10:00〜ゴミ拾い
開会セレモニーの様子。
受付が完了し、イベントの始まりには開会セレモニーが!当日の流れについてアナウンスされたのち、いよいよゴミ拾いがスタートです。様々な世代の人たちが集まり、夏の海風を感じながら海辺を大掃除していきます!
一人では運びきれない大きなゴミは力を合わせて運びます。
大きなゴミを拾う方たち。なんでこんなものが?!というゴミもたくさんあります。
砂をふるいにかけている様子。
中には、砂をふるいにかけている方たちも。なにをしているのか伺ってみると、細かく分解されたマイクロプラスチックを取り除いているのだそうです。こうした細かなゴミが、魚が食べてしまう恐れが高く、問題となっているのです。
11:00〜終了・解散
拾ったゴミは1箇所に集めて分別していきます。
1時間集中してゴミ拾いをして、イベントは終了!本当にたくさんのゴミが集まりました。細かなものから、大きなものまでありますが、大半のゴミはプラスチックでした。こうした姿を目の当たりにすると、本当に海に与える影響が大きいのだなと実感します。
「ゴミアート制作」で完成した作品。
今回イベントに参加いただいたHBCさんでは、「ゴミアート制作」を企画いただき、終了後には素晴らしい作品もたくさんできあがりました。ひと目になにかわからないようなゴミもありましたが、回収されたゴミは処理場へと運んでいただき、しっかりと分別されます!
ゴミが集まったら、参加者さんはゆるやかに解散。バスに乗って帰っていく人たちや、中にはそのまま海での時間を楽しむ方たちもいらっしゃいました。
終了後に寄せられた声。
イベントの終了後には、参加いただいた皆さまからたくさんのお声をいただきました。SNSに投稿されたものや、お送りいただいたメッセージを一部ご紹介いたします。
メッセージ
ボランティア活動が好きで、高校生の時は毎週のように参加していました。でもそれは学校や親が紹介してくれたり、申し込みしてくれたり。大学生になって、初めて自分で申し込みました。それに参加できて良かったです。
参加して、知り合いもいないし、家族連れとか団体の方が多くて、一人で寂しかったですけど、発見がありました。それは、発泡スチロールのゴミが何よりも多いことです。釣りをする人は発泡スチロールを持ち歩いているからかな。と思いました。
缶やペットボトルが多いイメージがありました。そして、授業で地震や津波について習っていて、海に怖いイメージをちょっと持っていました。でも、それらは自然災害なのでどうしようもないですし、とてもきれいな海でもあるんだな、と思いました。それを破壊してはいけないな、それを少しでも守れたらな。と思いました。
これからの「海クリ」について。
本イベントの企画·運営を担当している、生活協同組合コープさっぽろ デジタル推進本部広報部 部長の緒方恵美さんにお話を伺いました。
2021年から始まった「マイボトルエコアクション」の取り組みですが、そのきっかけは組合員さんからの声にあります。危機に直面している環境問題に対して、なにかできることはないだろうか?と考えたときに、なぜ自分たちの会議には、ペットボトルのお茶を用意しているのだろうと疑問が浮かんだそうです。そうした身近な気付きから、マイボトルを使おう、そしてペットボトルを適切にリサイクルしようという動きにつながりました。さらにこうした取り組みを行う中で、環境に対して直接良い影響を与えるアクションはできないかと考え、海の清掃活動を行うことに発展していきました。
実際に海に出てみると、現実は想像以上。驚くほど汚れている現状を知りました。ひとりで海を清掃しよう!というのはなかなかハードルの高いことですが、みんなとならやることはできる。
だからこそ私たちは同じ場所に行き続け、また多くの人たちに参加いただきながら、現状を実感する機会を提供し続けたいと考えています。今回参加いただいた方たちの中には、学生さんも多くいらっしゃいました。ゼミやサークル単位での参加もあり、特徴的だったのはみなさん意識が高く、私たちスタッフを取り囲むように質問攻めにしていただいたことです(笑)。積極的な姿勢で参加いただきうれしく感じるとともに、もっともっとこういう方たちを増やしていきたいとも感じます。
そのためには、「そろそろ海クリの時期だね」とみなさんの間で会話が起きるくらい、習慣化していただけるような情報発信を続けること。そして、ゴミ拾いにハードルを感じる方にも、楽しんで参加いただけるような企画を考えていきたいと思っています
あなたも「海のクリーンアップ大作戦」に参加しませんか?
コープさっぽろでは「海のクリーンアップ大作戦」第3回を2023年6月に開催予定です。
参加いただく皆さんが習慣化していただけるように、運営スタッフもしっかりと準備を進めています。
開催場所についても、道内各地の方々からの声を受け、追加していく予定です。
第3回もみなさんと心地いい海風に包まれながら、お会いできることを楽しみにしています。