Hi everyone, how’s everything going? みなさん調子はどうですか?
突然ですが、もし道端で外国の方から次のように聞かれたら、みなさんは答えることができますか?
「How do you get to the station?」
日本語にすると、「駅までの道を教えてください」という意味。「言っていることは分かっても、なんと伝えていいか分からない…」なんて方も多いのではないでしょうか。私もこんなふうに話しかけられたとき、さらには海外旅行に出かけたときなどに、「もっと英語を勉強しておけば」と歯がゆい思いをしたことが何度もあります。
こうした旅行や日常のワンシーンだけでなく、就活やビジネスでも英語を必要と感じている人はどんどん増えているはず! 今回はそんな注目の集まっている、「英語」や「外国語学習」にまつわるお話です。
実は先日、自分の住んでいる街にいながら、海外でしか味わえないような非日常の英語体験ができる「まちなかロゲイニング」というイベントが北海道で開催されました。
お金や時間などの理由でなかなか海外留学ができない人でも同じような体験ができるものなので、「英語をもっと学びたい」「外国の人と交流したい」と考えている人は要チェックです!それでは、Here we go!
英語と触れ合うイベントが開催!
2023年10月に開催された、「まちなかロゲイニング in 北海道大学」。
主催しているのはHelloWorld株式会社というスタートアップ企業で、「世界中に1ヵ国ずつ友達がいることが当たり前の社会をつくる」を合言葉に、複数の国際交流プログラムや英語学習ツールを提供しています。
これまで、まちなかロゲイニングは関東・関西・沖縄のみでの開催でしたが、さまざまな企業や団体の協力により初めての北海道開催が実現。コープさっぽろもその中の一つとして、取り組みに参加しています。
今回はこの、まちなかロゲイニングについてご紹介!いったいどんなイベントなのか? なぜこのようなイベントを行っているのか? 当日の様子とともにお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。Let’s start!
▼まちなかロゲイニング in 北海道大学 ダイジェストムービー
「まちなかロゲイニング in 北海道大学」
北海道大学に集合
この日の集合場所は、北海道大学の「FMIフード&メディカルイノベーション国際拠点」。参加するのは北海道在住の高校生です。定員100名に対して、事前の申込みはなんと164名! 抽選の末、北海道内33校の生徒さんが参加することとなりました。
開始時間が近づき、続々と集まってくる高校生のみなさん。一人で参加する人、仲間同士で来る人などまちまちですが、みなさん少し緊張している様子がうかがえます。初めて会う人と英語で話すなんて、誰だってドキドキしますよね…。
そんな参加者の気持ちを察してか、会場ではみなさんが積極的に交流できるような工夫もありました。
受付ではグループ番号と、自分の名前をシールで貼り付け。番号ごとに席が分けられて、チームごとに「自己紹介タイム」を行っていきます。同世代の仲間たちと話すうちに、みんなの緊張も少しずつ解けているようです。
13:30 オープニングセレモニー
イベントの始まりはまずオープニングセレモニーから! 運営スタッフのみなさんから、この日の注意事項や流れの説明がありました。
まちなかロゲイニングの基本的なルールは、「ミッションを達成して、時間内に多くのポイント獲得を目指す」こと! 6人の高校生と、1人の「イングリッシュスピーカー」で1つのチームを組み、配られたミッションに挑戦。最終的に獲得できたポイントの多いチームが表彰されます。
イングリッシュスピーカーは北海道大学の留学生を中心に、9か国21名の方が参加。チームに加わる方が1人ずつセレモニーで発表され、会場のボルテージが上がります!
14:00 ロゲイニングスタート
ドキドキとともに、いよいよロゲイニングのスタート! まずは配布されたミッションを手に、何から解こうか作戦会議です。ミッションはすべて英語で書かれているので、イングリッシュスピーカーとコミュニケーションを取りながら、クリアを目指す高校生たち。
チームでポーズを撮って写真を撮ったり、目的の場所で動画を撮影したり…。ミッションは様々な種類があるので、北海道大学の広大な敷地内をグルグル回りながら、みんなで一つずつ課題を解いていきます。
配られたミッションにはそれぞれポイントが割り振られていて、難易度によって配点が変わります。すぐできるものからどんどん解いていくのか、難しい高得点のものにチャレンジしていくのかは、チームの戦略次第!
制限時間が決まっているからこそどんどん会話が必要なので、完璧な英語じゃなくたって気にしていられません! コミュニケーションを取りながらミッションに挑戦する間に、自然とチームの仲も深まっていきます。
16:30 アワードセレモニー
ロゲイニングが開始して、2時間が経ったところでタイムアップ!長いように思えても、熱中するとあっという間。最後には走りながらミッションを解くチームの姿もありました。
時計が16:30になったところで再びみんなで集合して、表彰式の始まりです。果たして一番ポイントを獲得できたのは、どこのチームでしょう…?
見事ナンバーワンになったのは、1,100ポイントを獲得したGroup12! なんと3位までの差が50ポイント以内という大接戦の結果に。1つのミッションクリアが勝敗を分ける、僅差の戦いとなりました。
ちなみに高得点を獲得したチーム以外にも、ユニークな写真やビデオを撮影したチームにも特別賞が。受賞したチームには、協賛している企業や団体から商品が贈られました。
イベント終了!
全ての表彰が終わったところで、解散の時間。最初は知らない同士だった人も、今では一緒にミッションに挑戦した仲間たち。別れに名残惜しさが湧いてきます。
中にはチームで写真を撮ったり、ガッチリ握手を交わしている姿なども見受けられました。短い1日でしたが、きっとみんなの心に残る交流の時間になったはず!
参加した高校生たちの声
ドキドキと充実の一日を過ごした高校生たちは、どのように感じたのでしょうか? 参加してくれたみなさんに、お話を聞いてみました。「まちなかロゲイニング」体験してみていかがでしたか?
英語が大好きな友達が欲しいなと思って参加しました。普段からオンライン英会話をやっているのですが、もっと英語を使う機会があればと思っていたので、イングリッシュスピーカーやチームの人たちと英語で話せて楽しかったです!
もともと英語がめっちゃ好きなわけじゃないけど、しゃべれたほうがいいよなと言う気持ちがあって参加しました。学校の授業だけじゃなかなか英語に触れる機会がなかったけど、もっと興味を持つきっかけになりました。まだ海外に行ったことがないから、行ってみたいです。
こんなに海外の方と話せる機会はなかったので、とてもよかったです。イングリッシュスピーカーの方も、自分の英語を聞き取ってくれて、相手に伝わっていることがわかってうれしかった!道の尋ね方とか、ちょっとした英語も覚えることができました。
HelloWorldの冨田代表にインタビュー
今回行われた「まちなかロゲイニング」をはじめ、複数の国際交流プログラムや、英語学習ツールを提供しているHelloWorld株式会社。こうした取り組みは、なぜ始まったのでしょうか? 最後に代表である冨田さんにお話を伺いました!
冨田啓輔(とみだ・けいすけ)さん
HelloWorld株式会社
代表取締役Co-CEO/弁護士
冨田啓輔(とみだ・けいすけ)さん
HelloWorld株式会社
代表取締役Co-CEO/弁護士
三重県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、
2011年から企業側人事労務専門の弁護士に。
シリコンバレーの風に吹かれて弁護士業を辞め起業し、
2020年沖縄にてHelloWorld株式会社を共同創業。
多様性こそがイノベーションを生み出し、
分断のない持続可能な社会を実現する、と強く信じている。
―――「まちなかロゲイニング」などのプログラムはどのように始まったのでしょうか?
もともと私は弁護士をしていたのですが、実績を残すことができた反面、段々と社会に与えるインパクトを考えるようになりました。そこで答えを求めて、カリフォルニアに拠点を移すことに。さまざまな人や文化に触れる生活の中で、日本にはない「多様性」を感じました。
人種も国籍も様々な人が入り混じっているからこそ、違うものを受け入れる価値観がある。私は英語を流暢に話せるわけではなかったのですが、マイノリティ感を感じることはありませんでした。
このマインドを、日本や世界中に広げていきたい。そう考えて、子どもたちに多様性に触れる機会を提供する、学習プログラムを開発することにしました。今回のまちなかロゲイニングも、その一つです。
―――「まちなかロゲイニング」は北海道で初めての開催となりました。北海道にはどのような印象がありますか?
私たちが拠点にしている沖縄と北海道は、抱えている課題が似ていると思います。平均的な所得が低いこと。インバウンドが多いのに交流が少なく、ビジネスチャンスをものにできていないことなどです。
そんな課題を持った地域でグローバルなマインドセットをつくることができたら、オセロのように日本全体を変えていけるのでは。そう考えて、あえて日本の端と端から取り組みを始めています。
「まちなかロゲインニング in 北海道」は、コープさっぽろや北海道大学さんなどとのご縁で今回事業化することができましたが、まだ札幌近郊に限定されたものになっています。今後は地方でも開催を広げていきたいですね。
個人的なエピソードとしては、大学時代に1ヵ月かけて北海道を自転車でまわったことがあります。それくらい北海道が好きで、特に道東が好きですね。
―――実際に開催してみて、どのように感じましたか?
いつも終了後にアンケートを取っているのですが、今回が過去一番くらいに参加者の満足度が高かったです。97.4%の人が「また参加したい」という回答をしてくれたので、非常にうれしいですね。ちょうど紅葉の時期にも重なって、自然を感じられる北海道大学の環境も最高でした。
また、イングリッシュスピーカーからも「本当に楽しかった」という声が多くありました。北海道大学の留学生や在留外国人が参加してくれたのですが、彼らにとっても高校生といっしょになにかに取り組むという機会はほとんどなかったはず。
北海道内各地に外国人はいますが、コミュニティが分断されていて、なかなか日本人と話す場がないという声も多い。そういう人たちの住みづらさを解消するきっかけにもなればと考えています。
―――今後の展望などがあれば教えてください!
HelloWorldの事業には3つの柱があります。海外の同世代の学生とオンライン交流できる「WorldClassroom」。海外に行かなくても留学体験ができる「まちなか留学」。そして、ゲーム感覚で気軽に国際交流ができる「まちなかロゲイニング」の3つです。
いずれは授業の中にオンライン交流が当たり前に取り入れられたり、遠足のような恒例行事としてロゲイニングが行われるようにしていきたいと考えています。
たとえば外国の人と接するときに、英語がペラペラである必要はありません。カタコトでも「おいしいお店があるよ!」などと積極的に話せれば、おもてなしはできるんです。そういう考え方を子どもたちに広げながら、「世界中の国に友達をつくれるような世界」を作ることを私たちは目指しています。
―――貴重なお話、ありがとうございました!
英語を学ぶということ
英語や外国の言葉を身に付けたい。そう考えている人の中には、就活や仕事のために「やらなければいけないこと」と捉えている方も多いのではないでしょうか。
今回まちなかロゲイニングに参加した高校生に溢れていたのは、「伝わってうれしい」「もっと話したい」という純粋な気持ち。外国語を使えるようになれば、もっといろいろな会話ができて、もっとたくさんの人と話せるのだというポジティブな感情でした。
学校の授業で英語に苦手意識を持った私も、もし学生時代に参加していたら…と少し羨ましい気持ちになります。
観光で、留学で、労働で、訪れる海外の人が北海道にはたくさんいます。北海道の中にもグローバルはあるのです。それぞれの多様性を認め合い、つながりあいながら暮らすことができたなら。みんなにとって、もっと心地いい北海道につながる気がしませんか?
「まちなかロゲイニング」は、外国語を学ぶことの楽しさと素晴らしさを、強く感じさせてくれる体験でした!
〈関連リンク〉
▼まちなかロゲイニングin北海道大学 公式ページ
https://hello-world.city/hokudai_rogaining2023/
▼HelloWorld株式会社
https://inc.hello-world.city/
▼コープさっぽろの奨学金 | 返済がいらないってホント!?「給付型の奨学金」の2024年度受付がまもなくスタート!
https://coopcycle.sapporo.coop/media/environment/environment_5118/
もっと濃密な英語環境にチャレンジしたいという方は、日本の中でホームステイ体験ができる「まちなか留学」についても、ぜひご覧ください!
北海道で生きることを誇りと喜びに
コープさっぽろの取り組みは、組合員さんのご利用や参加によって「北海道の暮らしを豊かにすること」につながっています。取り組みは組合員さんならどなたでも参加でき、日常を通して気軽に参加できるものもあります。コープサイクルでたくさんご紹介していきますので、ぜひその他の記事もご覧ください。