▼ 目次

みなさんはエコバッグを持ち歩いていますか?最近はいろいろな種類のエコバッグが発売されているので、複数持っている!という方も多いかもしれませんね。

そもそも、エコバッグを持って買い物することが主流となったのは、レジ袋の有料化となった2020年7月ごろから。海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化といった地球規模の環境課題に対応するため、使い捨てプラスチックを使ったレジ袋の使用を減らすことを目的に、スーパーなどの店舗でレジ袋が有料化されました。

「コープ未来(あした)の森づくり基金」ってなに?

プラスチック廃棄量の削減やプラスチックごみによる海洋汚染の深刻化などの理由から、日本では2020年7月にレジ袋が有料化されました。それをきっかけにエコバッグを活用している方も多いのではないでしょうか。実際にレジ袋の国内流通量が、有料化前の2019年は約20万tだったのが、有料化後の2021年には10万t(※)と、約半数になっているんです!

環境省「レジ袋有料化(2020年7月開始)の効果」

でも、プラスチックごみを減らすことが自然環境の配慮につながると頭では分かっていても、なかなか自分ごととして考えられないもの。レジ袋を辞退したことで環境にどのように貢献できているのか目に見えないので、どのようにそれが生きているのかイメージがつきにくいかもしれません。

コープさっぽろでは洞爺湖サミットのあった2008年に、「コープ未来(あした)の森づくり基金」(通称、あすもり)を設立しました。

これは、コープさっぽろのお店でお買い物のときに、レジ袋を購入されなかった組合員さん一人につき0.5円を基金として積み立て、「植樹・育樹」や「環境教育」、「森づくり団体の応援」など、北海道の森づくりに役立てるというもの。環境や資源に影響を与えるレジ袋の削減と、CO₂を吸収して温暖化を防いでくれる森を豊かにするための取り組みです。

北海道内16カ所にある「コープの森」

植樹の取り組みでは、行政や自治体と協定を結んで森づくりを進める「コープの森」が北海道内16カ所にあり、そこで毎年植樹祭を行っています。これまでに植樹した木は12万5135本、累計の参加者は2万7454人となりました。(2008年〜2023年の実績)

▼森づくりは、循環づくり。コープさっぽろの「植樹祭」を体験してみた!
https://coopcycle.sapporo.coop/media/environment/environment_3219/

お米でできたプラスチック!?コープさっぽろのCO₂削減の取り組み

ライスレジン®︎製のレジ袋

ライスレジン®︎製の割れスプーンとデザートスプーン

みなさんはバイオマスプラスチック「ライスレジン®︎」という素材を知っていますか?食べられずに捨ててしまう古米や、工場で発生した砕けたお米など、本来は廃棄してしまうはずのお米をプラスチックへと再生する、近年注目されているプラスチック素材なんです!お米からプラスチックができるなんて、驚きですよね。

コープさっぽろではCO₂削減を目指して、レジ袋の有料化やオリジナルのエコバッグの製作などの取り組みに加えて、ライスレジン®︎製の有料レジ袋を全店舗に導入しています。
さらに、2024年4月からは、それまで配布していたプラスチック製の先割れスプーンやデザートスプーンなどのカトラリーを廃止し、ライスレジン®︎製の有料の先割れスプーンとデザートスプーンが導入されました!

ライスレジン®︎の特長は、環境に優しいということ。使用済みのライスレジン製品を焼却する時に排出されたCO₂の一部は、原料のお米を生産する時に吸収したCO₂によって相殺することができるため、カーボンニュートラルにつながります。さらに、休耕田が増加している地域でライスレジン®︎用のお米を生産して農業を再開したり、廃棄するお米を有効活用して食品ロス問題に寄与したりと、さまざまな問題解決の糸口となることも期待されていますよ。

「普通のプラスチックにくらべて、強度がなさそう」と思う方もいるかもしれませんが、強度などは従来のプラスチックとほぼ同等なのだそう。

レジ袋や使い捨てカトラリーを使う際は、環境にやさしく、持続可能な地域社会を作り上げるライスレジン®︎製品を使うというのも、私たちの新たな選択肢の一つになりそうですね!

北海道の森づくり団体を応援する「森づくり助成制度」

「コープさっぽろ未来(あした)の森づくり基金」の活動の一つに「森づくり助成制度」があります。

これは、コープの森にとどまらず、北海道の森づくりをさらに進めていくために、北海道内で森づくり活動に取り組む団体の運営を支援するという取り組み。植樹や育樹、もく育、林産物や木質バイオマスの活用、森づくりに関わる人材育成など、幅広い活動を対象にしています。

<これまでの助成例>

札幌市「森の輪プロジェクト」
自治体で伐採した木を使用して地域の職人が手作りした木製玩具を、その地域に生まれた赤ちゃんとその保護者に贈る取り組みを行っている。

浜中町「NPO法人シマフクロウ・エイド」
絶滅が危ぶまれているシマフクロウの生息地を保全するための森林の整備や、シマフクロウが住む環境を保つことの大切さを伝える。

標津町「森と川のようちえんコロポックル」
標津町でつくる「きつつきの森」をベースに、道東の豊かな自然や河川でのびのびと子どもたちが遊ぶ自然体験プログラムや、自然を楽しむ人々が集う場をつくる活動を行っている。

北大森林研究会へインタビュー

2024年度の「森づくり助成制度」で支援する団体が決定!今回は、今年度の森づくり助成団体の一つである、北海道大学のサークル「北大森林研究会」をご紹介します。

プロフィール

北大森林研究会

(左から)
農学院1年 本郷悠夏(ほんごう・はるか)さん
工学部応用理工系学科4年 矢﨑美瑠佳(やざき・みるか)さん
理学部生物学科4年 薮本大樹(やぶもと・ひろき)さん

北大森林研究会

(左から)
農学院1年 本郷悠夏(ほんごう・はるか)さん
工学部応用理工系学科4年 矢﨑美瑠佳(やざき・みるか)さん
理学部生物学科4年 薮本大樹(やぶもと・ひろき)さん

日本の森林課題を解決したいという思いから設立した北海道大学のサークル。森の新たな価値や楽しさを引き出し、多くの人につなげる活動を行っている。

―――北大森林研究会が設立したきっかけを教えてください!

本郷さん

森林や林業を学び、さまざまな日本の森林の課題を解決していきたいと考えていた学生3人が、「共通の思いを持ったもっと多くの学生が集まって行動していけば、課題を解決できるかもしれない」という思いから、2019年9月に設立しました。現在のメンバー数は約50人います。
私は高校の時から森林のことをもっと知りたいという思いがあって、森と人をつなぐ取り組みを行う北大森林研究会に興味を持ち、入会しました。滋賀県出身なのですが、琵琶湖がとても身近だったこともあり、水をたたえた森林に自然と興味を抱いていたのかもしれません。

薮本さん

私は生態学を学びたいと思って入学したのですが、入学時はコロナ禍だったこともあり、なかなかフィールドに行って学べる機会がありませんでした。そんな時に、実際に森に足を運べる機会があるサークルがあると知り、入会しました。

矢﨑さん

私は生まれたころから森と川に挟まれた場所で育ちました。森はとても身近なものだったこともあり、心のどこかで「森について学びたくなった時に学べばいいや」という思いがあったんです。でも、札幌に引越してきて初めて森が身近ではなくなった時に、森は意識して関わろうとしないと関われない場所なんだということに気付き、森に関わる活動をしたいと思って入会しました。

―――普段はどんな活動をしていますか?

本郷さん

活動は大きくわけて、「①林業を経験する・知る」「②森林の恵みを利用した製品作り」「③森林の魅力を伝える」という3つのジャンルがあります。
「①林業を経験する・知る」活動は、植林のバイトや山林の見学、薪割りをお手伝い、森林内での道づくりなどを行っています。

薮本さん

木材は加工する際にどうしても余る部分が出てしまうのですが、そんな端材を活用して生まれ変わらせるのが「②森林の恵みを利用した製品作り」です。製材工場で出た端材などを使って、カトラリーなどを作ったり、イベントで販売したりしています。

矢﨑さん

「③森林の魅力を伝える」の活動は、滝野すずらん丘陵公園のイベントでブースを出したり、森探検のガイドをやったりしています。最近は外部の方と一緒に木を使ったイベントを企画することもありますよ。

滝野すずらん丘陵公園「たきの森フェス」 で行った「森の音楽隊」

―――活動を通して学んだことはなんですか?

矢﨑さん

地元で学んだ林業や森の知識を全国に適用できると思っていたのですが、そんな単純な話ではなくて、森には多様性があるということを知りました。林業の仕方においても、気候だったり暮らし方に左右されたり。木材流通などの仕組みも、地域の歴史的背景や人間関係など地域ならではのものが多くあることを学びました。

本郷さん

私たちがずっと理念として掲げているのが、「森から笑顔を作る」です。活動を通して一番大事なことは、まずは自分たちが森との触れ合いやつながりを1番楽しむことだと思うんです。そして、その楽しさを、活動に関わっていただいている多くの方やイベントのお客様に、森や木材を通して伝え、笑顔になってもらえるような活動を、今後も取り組んでいきたいと考えています。

植林作業の様子

―――コープさっぽろの「森づくり助成制度」はどうやって知りましたか?

矢﨑さん

コープさっぽろに買い物に行った際に、「森づくり助成制度」のチラシを見かけたのが、応募したきっかけです。コープさっぽろの知名度や、これまでに助成を受けた団体も知っている団体が多かったので、応募するにあたって安心感がありました。

―――助成金をどのような活動に活用していきたいですか?

矢﨑さん

シラカバ材で鉛筆を作成し、ワークショップ形式で販売する「シラカバえんぴつプロジェクト」に活用したいと考えています。
今回のプロジェクトにあたって今後の企画を考えた際に、交通費や材料費、ワークショップで使う道具代など、活動費の壁にぶつかることが多々あったんです。メンバーのアイデアや、外部の方のアドバイスから「こんなことをやってみたい!」と思った時に、費用の心配をすることなくチャレンジできる環境を整えたいと思い、「森づくり助成制度」に応募しました。

そして、外ともっと関わりを持ちたかったというのも、応募した理由の一つです。シラカバえんぴつを作るにあたって、北大森林研究会と鉛筆作りに関わってくれる方だけで完結するのではなく、多くの方々に関わっていただいてこのプロジェクトを進めていきたいと思っています。
森づくりに携わる団体の方々との交流を持ったり、自分たちの思いを多くの方に伝える場を設けたりと、外とのつながりをもっと深めていきたいですね。

本郷さん

このプロジェクトは北大森林研究会だけで行っているわけではなく、道産材を使った鉛筆を手がける「まちまちえんぴつ」さんや、製材してくれる方など、多くの方々にご協力いただいています。この助成団体に選んでいただくことで、力を貸してくれている方々の思いや活動を伝えられる場にもなればいいなと思っています。

矢﨑さん

シラカバえんぴつは今年の冬には完成する予定です。完成したら、北海道各地でシラカバえんぴつを実際に作るワークショップも開催したいと思っています。子どもから大人まで、幅広い方に楽しんでいただきたいですね。
今回作る鉛筆は、一般的な鉛筆よりも太いのが特徴です。その分、木の質感をより感じてもらえると思います。また、通常の鉛筆削りには入らないため、鉛筆を削る際は、専用の鉛筆削りやカッターなどで削っていただきます。木を自分で削ることってなかなかないと思うので、それも楽しんでほしいですし、鉛筆を育てる感覚も味わってもらえたらうれしいです。

薮本さん

シラカバは表面が柔らかい木なので、ほかの木とはまた違った仕上がりを楽しめると思います。木の種類によって、触り心地や重さが全く違うので、その違いも楽しんでほしいですね。

鉛筆作りの様子

インタビューを終えて

北大森林研究会のみなさんのお話を聞いて思ったのが、「そういえば、最近木に触れたのはいつだっただろう」ということ。木は身近にあって、環境問題についても認識しているつもりなのに、日々の暮らしの中で森という存在を深く意識をしたことがないことに気が付きました。
森と人のつながりは、目に見えないけれど、実はいろいろな場所でつながっていて、そのつながりは未来にもつながっています。まずは自分が住む街やその近くにある森に目を向けることが、森を守ることにつながっていくのかもしれません。

コープさっぽろでお買い物をした際には、レジ袋を辞退で0.5円が北海道の森を豊かにする活動に利用されていることを、ぜひ思い出してみてください。エコバッグを使用する背景にあるものを知ることも、森を知り、未来(あした)の森づくりにつながる。自分たちが暮らす北海道、そして地球の未来を、一緒に考えてみませんか?

〈関連リンク〉
▼北大森林研究会 Instagram
https://www.instagram.com/hokudaishinrinken?igsh=MW53d29kdGo2dmlxMw==
▼コープ 未来(あした)の森づくり基金
https://www.sapporo.coop/about/effort/environment/fund/2420/
▼コープ未来(あした)の森づくり基金のとりくみ
https://www.youtube.com/watch?v=GwDDd1u-hQA

北海道で生きることを誇りと喜びに

コープさっぽろの取り組みは、組合員さんのご利用や参加によって「北海道の暮らしを豊かにすること」につながっています。取り組みは組合員さんならどなたでも参加でき、日常を通して気軽に参加できるものもあります。コープサイクルでたくさんご紹介していきますので、ぜひその他の記事もご覧ください。

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