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2023.10.15

「コープさっぽろ農業賞」受付スタート!4年に一度の機会にぜひチャレンジを!

▼ 目次

北海道といえば、広大な大地に豊かな自然、そしてなんと言っても「おいしい食」ですよね!
肉に野菜に海産物に…と各地に名産品があって、食料自給率は脅威の216%(※)、まさに食の宝庫と言えます。でも、そんな豊かな食の一つひとつは勝手に生まれる訳ではありません!広い土地や涼しい気候などのいい条件もありますが、たくさんの食が私たちのもとに届くのは、生産者さんたちの努力があってこそ。

今回はそんな北海道の生産者さんにこそ読んでほしい記事となっています!
コープさっぽろで行っている「コープさっぽろ農業賞」という生産者さん応援の取り組みについて、分かりやすくご紹介していきますよ。そのほか「北海道の食に携わっている」「食や北海道が大好き」というあなたもぜひ最後までご覧ください!

※カロリーベースでの算出。2019年度、農林水産省の調査より。

▼コープさっぽろ農業賞 公式ページ
https://www.sapporo.coop/corporate/content/?id=30

「コープさっぽろ農業賞」とは?

〈コープさっぽろ農業賞とは?〉
「消費者の目線で優れた第一次産業の生産者を応援する」という日本で初めてのコンセプトで2004年に始まった賞。応募部門の拡大やオンライン審査の導入などを経て、現在の審査形式になりました。当初は年に一度の開催でしたが、開催周期を変更し2023年で12回目の開催となります。
https://www.sapporo.coop/corporate/content/?id=30

▼第12回応募受付期間
2023年10月1日(日)〜2024年1月31日(水)

独自の視点で北海道の生産者さんを応援する「コープさっぽろ農業賞」。北海道や北海道民にとってうれしい取り組みを広く知ってもらい、守りたいという目的があります。持続可能性や独自性、安全性などの観点で選考し、これまで1262件の応募、200ほどの生産者・団体・学校などを表彰しています。

その第12回の受付が2023年10月からスタート!今回は記入用紙を1枚にまとめ、これまでよりも応募しやすい形になりました。そんな農業賞の知ってほしいポイントをお伝えしていきます!

コープさっぽろ農業賞の3つのポイント

① 「消費者の目線」で選考

コープさっぽろ農業賞の珍しい特徴は、「消費者の目線で応援したい生産者さんを選ぶ」ということ。
「なにかを達成した」などの特別な実績がなくても応募でき、「規模の大きさ」などの条件もありません。別の賞に応募したことのある方も、異なる基準の審査では違った結果となるかも知れません!

② 4つの部門

食に関わっているけど、農家じゃないし…という方も、ちょっとお待ちを!実はコープさっぽろ農業賞には、「農業・漁業」「交流」「新規就農」「ビジネスモデル」の4つの部門があります。
農業賞と言いながら、漁業に関わる漁師さんや、食の普及に関わる方なども応援しているのがコープさっぽろ農業賞なのです!

③ 応募は用紙1枚

応募に必要なのは、応募用紙の記入だけ!2023年からこのシンプルに申込みできる形になりました。
書類はコープさっぽろの店舗や関係機関窓口に設置しているほか、以下からダウンロードすることができます。

応募用紙はこちらから

▼詳しくはこちらの応募要項もチェック!
https://www.sapporo.coop/corporate/content/?id=952

受賞者インタビュー① あすなろファーミングさん

次にご紹介するのは、これまでにコープさっぽろ農業賞を受賞した生産者さんたちの声です。
どんなきっかけで農業賞に応募をしたのか?受賞してどんなことがあったのか?ぜひ受賞者のお話も参考にしてみてください!

まず最初にお話を伺ったのは、前回の第11回(2021年)で北海道知事大賞を受賞した、あすなろファーミングの村上佳奈さんです。

プロフィール

村上佳奈(むらかみ・かな)さん

有限会社あすなろファーミング(清水町)
取締役

村上佳奈(むらかみ・かな)さん

有限会社あすなろファーミング(清水町)
取締役

十勝の清水町で、ヨーグルトやバターなどの乳製品を生産。
長年にわたり無農薬・無化学肥料による牧草管理に努め、JAS有機飼料認証を取得。混合飼料はすべてNon-GMOで、JGAPやアニマルウェルフェア畜産認証も取得しています。質の良い生乳を生かした乳製品等の製造に力を入れ、生産から加工を通じたこだわりがコープさっぽろ農業賞では評価されました。
※写真左が村上佳奈さん。

https://asunaro-farming.co.jp/

―――農業賞に応募したきっかけは?

村上さん

大きな声で言えませんが、実はもともと出すつもりはなかったんです(笑)
締め切りの1ヶ月前くらいにコープさっぽろさんからお知らせが届いて。ずっと放っておいてしまったのですが、でもふとした時に農業賞のことを考えてしまったり、本当に出さなくていいのか?と自問自答していたんですよね。
それで「このままじゃダメだ」と思い立って、締め切りギリギリに応募用紙を書き上げて送りました。思ったことをツラツラと書いてしまったので、文章もぜんぜん整ってなかったんですけどね(笑)

―――農業賞を受賞することになって、どうでしたか?

村上さん

まさか!と本当に驚きました。オーガニックやアニマルウェルフェア畜産認証を取って、質のいいものを目指して生産していることを評価いただきましたが、それってなにか賞を取るためにやってきたわけではないんです。
きっかけは前社長が40年ほど前にヨーロッパで飲んだ牛乳の味に驚いたこと。ものすごくおいしくて、自分がつくってきた牛乳との違いを感じたそうです。その牛乳がオーガニックでつくられたものだと知ってから、生産の仕方を見直すことに。量よりも質をたいせつにして、土作り・餌作りからこだわるようになっていきました。

受賞したあとは思った以上にたくさんの連絡をいただきました。ちょうどあすなろファーミングが30周年を迎えたタイミングでもあったので、お祝いやお花もいただいて。多くの方に支えてもらって今の環境があるんだということを改めて実感しましたね。

―――受賞後にはどんな変化がありましたか?

村上さん

あすなろファーミングは、応募用紙を書いていたときから結果を待つ間に社長が変わり、義父(現会長の村上勇治さん)から主人(村上悦啓さん) に代替わりしました。主人にとっては社長を継いですぐに賞をいただいたので、「これまで以上に頑張らなければ」とモチベーションが上がるきっかけになったと思います。

受賞したことで、コープさっぽろのイベント「畑でレストラン」も開催することができました。たくさんの方にあすなろファーミングで料理を味わっていただいて、とても楽しかったです。
私たちは料理を作るシェフと直接関わることが少ないので、そういう方とのつながりを持てたのもうれしかったですね。

▼畑でレストランについてはこちらもご覧ください
大自然の中でコース料理!?「畑でレストラン」ってなんですか??

―――応募を検討している人に伝えたいことはありますか?

村上さん

迷っている方は、気軽な気持ちでまずチャレンジしてみてはどうでしょうか。
私は四国の出身なのですが、北海道には本当に良い素材がたくさんあるなと感じます。やっていることはすごいから、もっと知られてほしい!という生産者さんもまわりにたくさんいます。
私もこんな賞をいただけるなんて思ってもいませんでしたが、せっかくだし送ってみよう!とトライしてみたらうれしい結果につながりました。もしかしたらみなさんの取り組みも、多くの人に知られるきっかけになるかも知れませんよ。

受賞者インタビュー② 大塚ファームさん

続いてお話を伺ったのは、新篠津町で有機野菜の栽培を行う大塚ファームの大塚裕樹さん。
「第43回日本農業賞」個別経営の部で大賞に輝くなど、全国で注目されている生産者であり、記念すべき第1回農業賞「コープさっぽろ会長賞(現コープさっぽろ賞)」の受賞者でもあります。

プロフィール

大塚裕樹(おおつか・ひろき)さん

有限会社大塚ファーム(新篠津村)
代表取締役

大塚裕樹(おおつか・ひろき)さん

有限会社大塚ファーム(新篠津村)
代表取締役

農薬や化学肥料に頼らず約30品目の高品質な有機野菜を栽培。新篠津村にて入植100年を迎え、次の新たな100年へ向かってさまざまな取り組みを行っている。農業賞では、農業体験を通じた子どもたちへの教育活動(畑の学校)をはじめ、障がい者の自立支援、外食チェーンと連携した食品残さを活用する循環型農業など、「一歩先行く取り組み」が評価された。
※写真左から2番目が大塚裕樹さん。

https://www.otsukafarm.com/

―――第一回の農業賞で、受賞されたときのことを教えてください。

大塚さん

2004年なので20年近く前になりますが、自分にとっても一つの転機になりました。
20歳から農業の世界に飛び込んで、受賞したのが31歳のときです。その間に、無農薬栽培を始めて、販売会社の「オーガニック新篠津」を立ち上げて、生産品目を60種ほどに増やして…と取り組みを広げていました。

少しずつ有機農業の世界では知っていただける方も増えていましたが、コープさっぽろ農業賞がもっと広く知ってもらえるきっかけになりましたね。なにより「消費者の目線」から評価されたことがうれしかった。農業体験の受け入れや、食品残さを利用した循環型農業など、自分がやってきたことが間違っていなかったんだと背中を押してもらった気がします。

―――受賞後にはどんな変化がありましたか?

大塚さん

それまで以上に「取り組みの見える農業」に意識が向いていきました。野菜もたくさんの種類がありますが、違いが分からなければ選ばれるのはより安いもの。自分たちの育てているものに価値を感じてもらうためには、しっかりと自分たちがやっていることを伝える必要がありますよね。

実は10年ほど前から、3人の息子たちに事業を継いでいくプロジェクトを始めたんです。消費者はどんな人が農業をやっているか、どんな人が育てているのかというところにも興味があると思っています。
「みなさんがうちの商品を買ってくれることで、後継者を育てることにもつながる」ということをあえて発信するのも大切なことかなと。子どもたちも積極的に取り組んでいて、「父を越える」と言ってくれています(笑)

―――大塚さんは畑でレストランの立ち上げにも関わったんですよね?

大塚さん

そうですね。20代のときに研修でヨーロッパに行ったのですが、そこで見学した畑の中に「ここがうちで一番景色のいい場所」と書かれた看板が立っていました。
そこから自分たちにとってはあたり前の風景も、みなさんにとっては魅力的なのかも知れないと考えるようになり、「1年に1度、自然を感じてもらえるイベントをやってはどうか」とコープさっぽろさんに提案したんです。

始めたは良いものの、最初は人が集まらずに苦労しましたね。パークゴルフや温泉などと組み合わせてツアーをしたり、食事もバーベキュー形式だったり、試行錯誤していました。ところがシェフに参加してもらうようになってから人が集まるようになったんです。シェフの力って本当にすごいですよね。

今では各会場で定員以上の申込みがあって、コープさっぽろでも職員研修の一つとして使ってもらっているそうです。生産者にとっても価値になり、参加者の思い出にもなり、関わったスタッフにとってもいい経験ができます。他にはないイベントになったと思いますね。

―――応募を検討している人に伝えたいことはありますか?

大塚さん

農業をやっていると、疑問を持つことがあると思います。テスト勉強と違って答えがないので、全部自分で探さなければいけません。すごく努力をしていても、台風が来たらぜんぶ台無しになることもある。相当な忍耐力や、農業が好きだという気持ちがないと、なかなか続けられない仕事だなと思います。
だからこそ農業賞のような機会に、自分が「なんでやっているのか」を改めて考えることをしてみてほしいですね。

ただ、「野菜をつくるのはこんなに大変!」とアピールしても、消費者の心にはなかなか響きません。商品の魅力を伝えるためには、自分たちの取り組みをオープンにして、分かりやすく伝える必要がある。
私たちもYouTubeやSNSを使って発信していますが、「なんだか楽しそう」と思ってもらえることも大事。まずは自分たちが農業を楽しむことが大事だと思っています。

申込みの流れ

最後に、コープさっぽろ農業賞の申込みの流れについてご紹介します。
4つのSTEPで申込みができるので、ぜひチャレンジしてみてください!

STEP1:応募資格を確認しましょう!

まずは応募資格の確認から!次の条件に当てはまる方は、誰でも応募することができます。

北海道に在住する、農業・漁業を営むまたは関わる個人、企業及び団体・学校。
※いずれの賞も自薦・他薦は問いません。コープさっぽろとの取引の有無は問いません。
※過去に知事大賞、コープさっぽろ大賞、特別賞を受賞した生産者は除く。優秀賞、奨励賞受賞者に関しては再度応募可能。

STEP2:応募カテゴリーを決めましょう!

コープさっぽろ農業賞には、4つの部門があります。自分がどれに該当するか確認しましょう。
こちらは複数の部門にまたがって応募することも可能です。

1.農業・漁業
持続可能な農業・漁業を実践し情報開示できる栽培・飼育履歴および内容を備えている個人、企業及び団体・学校
2.交流
一次産業を通して地域交流を推進・貢献をしている個人、企業及び団体・学校
3.新規就農
就農して15年未満の生産者
4.ビジネスモデル
事業として六次化、農福連携などを推進している個人、企業及び団体・学校

STEP3:応募用紙に記入しましょう!

ご自身の事業内容を振り返りながら、応募用紙に記入しましょう!応募用紙はダウンロードまたは、コープさっぽろの店頭で受け取ることもできます。
手書きでもデータ入力でも大丈夫!やりやすい形で記入してみましょう。

応募用紙はこちらから

▼書き方・ポイントなどが分かるスライドと動画もぜひ参考に!
応募用紙の書き方・ポイント(PDF)

STEP4:念を込めて送りましょう!

応募用紙に記入できたら、漏れがないか、宛先が合っているかなどを確認して送りましょう!
応募先は以下のとおり。ちなみに応募期間は「2023年10月1日(日)~2024年1月31日(水)※当日消印有効」となっているので、間に合うように注意です!

応募後の流れは以下のとおりとなりますので、結果を楽しみに待ちましょう!
▶2024年1月31日 応募〆切
▶書類審査(現地での審査対象を選定)
▶現地審査
▶受賞者決定(2024年11月頃に決定予定)

【郵送】
「コープさっぽろ農業賞 事務局」 宛
〒063-8501 札幌市西区発寒11条5丁目10-1
生活協同組合コープさっぽろ 広報部
【FAX】
FAX番号:011-671-5755
【E-mail】
アドレス:csap.nougyou@sapporo.coop

ご応募お待ちしています!

北海道の食を支える生産者の方たちは、本当に大変な作業と日々向き合っていることと思います。なかなか時間を取るのも難しいかも知れませんが、4年に一度の機会にチャレンジしてみませんか?

あすなろファーミングさんのように、送ってみれば思わぬ結果につながるかも知れませんし、大塚ファームさんのように、賞への応募が自分の取り組みを振り返るきっかけになるかも知れません。
みなさんの素晴らしい取り組みが広く知れ渡り、これからも続いていくなら、それは消費者である私たちにとってもうれしいこと。未来に残ってほしい取り組みを、賞という形で応援したいと思います!

みなさまのご応募をお待ちしております!

〈関連リンク〉
▼第12回コープさっぽろ農業賞 応募要項
https://www.sapporo.coop/corporate/content/?id=952
▼コープさっぽろ「畑でレストラン2023」に北大農業サークルAgeesが潜入!
https://coopcycle.sapporo.coop/media/food/food_4144/
▼「コープさっぽろ農業賞交流会」レポート。生産者さんの情熱に思わず感動!
https://coopcycle.sapporo.coop/media/food/food_1453/

北海道で生きることを誇りと喜びに

コープさっぽろの取り組みは、組合員さんのご利用や参加によって「北海道の暮らしを豊かにすること」につながっています。取り組みは組合員さんならどなたでも参加でき、日常を通して気軽に参加できるものもあります。コープサイクルでたくさんご紹介していきますので、ぜひその他の記事もご覧ください。

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